粉骨を自身で行いたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
ご遺骨を粉骨するのに資格や許可は必要ありません。
ご遺骨の量により時間はかかりますが、道具を揃えればご自身で粉骨することも可能です。
準備する道具( 乳鉢を使用する場合 )
少量のご遺骨を粉骨する場合には、乳鉢を使用することで細かく粉砕することができます。
- 乳鉢と乳棒 ( 陶器製か石製で深めのもの )
- 刷毛
- 新聞紙 ( ご遺骨の乾燥に使用 )
- 紙袋
- ジップロック袋 ( 厚手のもの )
- ゴーグル ( 遺骨の破片などから目を守る )
- マスク ( できればN95などの粉塵対策用マスクが良い )
- ゴム手袋
- 空気清浄機
粉骨手順
- ご遺骨をお骨壺から取り出し、異物・不要物を取り除きます
- 新聞紙の上などに置いて天日干しさせる( 数日繰り返す )
- ゴーグル・マスク・ゴム手袋を装着し、乳鉢で ( 少量ずつ ) ご遺骨を粉砕していく
- 粉砕したご遺骨を刷毛を使って紙袋に納める
- 空気等に触れないようジップロック袋に納める ( 湿気に弱いため )
注意すること
・ご遺骨をしっかりと乾燥させること ( 遺骨に含まれている水分量が多いと、ペースト状になります )
・粉を吸い込まないように注意する( 健康を害する恐れがあるため )
・必ずご家族や親族の方の了承を得てから行うこと ( 粉骨したご遺骨は元の状態に戻すことができません )
火葬したご遺骨には稀に「六価クロム」という有害物質が含まれていることがあります。六価クロムは皮膚や粘膜への刺激、呼吸器への影響、発がん性などが指摘されている危険な物質で、水に溶けやすいという性質を持っています。
ご遺骨全てに含まれているわけではありませんが、濡れた手で遺骨に触れないようにしましょう。
上記の方法で行う場合、お骨壺( 2~3寸サイズ )に納まるご遺骨の量であれば粉骨時間は30分~60分程度ですが、それ以上の量になると数時間を要します。
粉骨を自身でおこなうメリット・デメリット
メリット
- ご遺骨の量によっては費用が安くすむ
- 故人と向き合う時間を作ることができる
デメリット
- 手作業でおこなうため、時間と労力が必要( 部位によっては粉砕するのに時間がかかる )
- お身内の骨を砕くという行為は精神的に負担になる
- 粉塵を吸うことで健康を害する恐れがある
まとめ
火葬したご遺骨の粉骨をおこなうことについては何の資格も許可も必要ありません。
しかし、準備するものや時間、労力や精神面を考えると専門の粉骨代行業者への依頼も視野に入れてみてもよいのかもしれません。
古川天昇堂の粉骨料金の目安